【日雇いバイト】知っておきたい派遣制度の仕組みについて【単発】

2020年1月31日

日雇いバイトは自分の都合に合わせて働くことができるため、とっても便利。

僕は単発バイトをしまくっていた時期がありました。
しかし、働きながら、1つ疑問に思っていたことがありました。

 

「日雇いバイトってバイトなの? 派遣なの?」

 

頭に「派遣」という名札のついた帽子をかぶって働くこともあれば、「バイトくん!」と呼ばれることもあり。

「自分は一体何者なんだ!」と中二病なアイデンティティー崩壊の危機に陥ったことも(ウソ)。

正社員ではないことは理解できても、日雇いバイトの位置づけって難しいですよね。

この記事では、僕が実際に単発バイトとして働いていたフルキャストを例に取って、日雇いバイトの派遣の仕組みを紹介します。

日雇いバイトの労災保険についての記事はこちら

バイト? 派遣? フルキャストの派遣制度の仕組み

日雇いバイトは「バイト」なの?「派遣」なの?

結論から言うと、日雇いバイトは「バイト」です。
「単発バイト」「日雇い派遣」等のように呼ばれる存在は皆、労働の関連の法律上においては「バイト」扱いです。

株式会社フルキャストホールディングスを例に取ってみましょう。


フルキャスでは日雇いバイトから長期の派遣、請負の仕事まで、様々な形態の仕事を斡旋しています。

似たようなサービスとして、「サンレディース」「ショットワークス」「タイミー」「バイトル」などがありますね。

フルキャストでは1日だけの単発の仕事を「スポット紹介」、31日以上の仕事を「レギュラー派遣」と呼び分けています。

この紹介派遣という呼称の違いが大事です。
呼び名からもわかるように、就労期間が1か月未満の日雇いバイトは「派遣」ではないのです。

以下がフルキャストにおけるスポット紹介とレギュラー派遣の就業形態や雇用主などの対比表です。

スポット紹介
(単発バイト)
レギュラー派遣
(長期派遣)
就業形態 日々紹介
(形態はほぼバイト)
派遣
雇用主 紹介先の企業 フルキャスト
給与の支払い主 紹介先の企業 フルキャスト
業務の指揮命令 紹介先の企業 紹介先の企業
労災保険 紹介先の企業 フルキャスト
雇用保険・社会保険 基本加入しない 雇用保険は基本加入
社会保険は条件付きで加入

順番に見てみましょう。

単発バイト(スポット紹介)の仕組み

フルキャストにおけるスポット紹介の就業形態は以下のようになっています。

スポット紹介(単発バイト)
就業形態 日々紹介
雇用主 紹介先の企業
給与の支払い主 紹介先の企業
業務の指揮命令 紹介先の企業
労災保険 紹介先の企業
雇用保険・社会保険 基本加入しない

スポット紹介は「日々紹介」である

スポット紹介の場合、労働者はフルキャストから企業に「紹介」され、その企業と雇用契約を結びます。

この雇用契約は「パート」や「アルバイト」と同種の、短期間の雇用契約です。

たった1日で就業が終わる可能性もあれば、数日働く可能性もあるわけですが、いずれにしてもフルキャストは派遣会社でありながら、スポット派遣の場合は「お仕事を紹介するだけ」の立場ということになります。

スポット紹介のポイント:

労働者は紹介先の企業に雇用される!

なぜ派遣会社と契約しないのか?

以前は派遣会社が労働者と契約し、「1日だけの派遣社員」として派遣することを行っていました。

つまり、「スポット派遣」だったわけです。

なぜ今はそうしないのかって?

2012年に法律が変わったんです!以上!

と済ませてもいいのですが、これではあまりにも不親切なので、解説を以下にまとめました。

派遣会社が労働者と契約しなくなった経緯

事の始まりは、2012年のことです。

2012年に労働者派遣法改訂

2012年に「労働者派遣法」という法律が改訂されました。

当時、派遣会社による1日派遣の「労働環境のひどさ」に批判が集まっていました。
労災が曖昧だったり、雇用の仕方が問題だらけだったり・・・。

「日雇いなら、雇用保険とか払わなくていいんじゃね?」
みたいな感じで、日雇い派遣を悪用する会社も出てきたわけです。

このような事態を受け、「日雇い派遣社員のシステムには問題がありすぎる!」とした偉い人たちが法律を改訂し、「日雇い派遣はだめ!」となりました。

国「日雇いはだめ!」会社「そこをなんとか!」

しかし、忙しい時期やイベント開催など、「1日だけ人手が欲しい」という企業が後を絶ちません。

そういう会社にとってみれば日雇い派遣を雇えないのは苦しく、日雇い労働者の側も、実際雇ってくれる人がいないと生活が苦しい。

という問題の解決策として出てきたのが「超短期で会社と直接契約しちゃえばいいんじゃね?」という発想です。

「超短期で会社と直接契約しちゃえばいいんじゃね?」

この考え方により、派遣会社は人材を「紹介」するというサービスを始めました。

これが「日々紹介」です。

今までは

「派遣会社と労働者が契約→企業に派遣」

だったのが、

「派遣会社が労働者を紹介→企業と直接契約」

と変わったのです。

これなら労働者派遣法的にも万事OK!ということですね。

日雇いバイト(スポット紹介)まとめ

日雇いバイト(スポット紹介)についてまとめると・・・。

日雇いバイト(スポット紹介)は会社に直接雇用される!

就業先での呼称が「派遣」だったとしても、実際の就業形態はバイトやパートとほぼ同じ!
派遣会社は労働者を企業に紹介するだけ!

このような感じです。超短期のバイトやパートの感覚ですね。

※ちなみに、「日雇い派遣」が例外的に認められる事由は現在でも存在します。ただし、一般的ではなく、ごくまれなケースといっていいでしょう。

レギュラー派遣(長期派遣)の仕組み

フルキャストにおける、31日以上の長期契約となるレギュラー派遣の概要は次のようになっています。

レギュラー派遣(31日以上)
就業形態 派遣
雇用主 フルキャスト
給与の支払い主 フルキャスト
業務の指揮命令 紹介先の企業
労災保険 フルキャスト
雇用保険 基本加入
社会保険 条件次第で加入

レギュラー派遣ではフルキャストに雇用されて、会社に派遣される形態になります。

ザ・派遣といったところですね。これはとてもわかりやすいです。

労災保険や雇用保険、社会保険はすべて、派遣元であるフルキャスト経由で加入します。

派遣(31日以上・レギュラー派遣)のポイント:

労働者は派遣会社に雇用される!

労働者派遣法において禁止されていること

労働者派遣法においては「こういう形態で働いたら違法だよ☆」という決まりごとがあります。

万が一、派遣先の企業が違法の派遣労働を行うブラック企業であれば、すたこらさっさと退散しましょう。

禁止事項1:特定の業務は禁止されている

①港湾運送業務
②建設業務
③警備業務
④医療業務

 

上記4つの業務は、派遣社員が従事してはいけないことになっています。
こういう業務をさせられそうになったら気をつけましょう。知らず知らずのうちに法律違反をしてしまっているかも・・・。

禁止業務についての詳細な基準(クリックで開きます)

フルキャスト「人材派遣・請負・紹介の仕組み」より

①~④の項目は、法律で禁止されている業務です。万が一、これらまたは、これらに類似する仕事をたのまれた場合、すぐに登録支店へ連絡してください。
登録支店の判断により当就業が中止となった場合、賃金は当就業における予定額で補償します。尚、ご連絡を頂いた後においても、これらの状況が改善されない場合は、お手数ですが目安箱まで、ご連絡をお願いいたします。

①港湾運送業務

港湾内における船内荷役、はしけ運送、沿岸荷役及びいかだ運送をいいます。具体的には、船と港での荷物の積み降ろしや運搬の作業などの業務のことをいいます。

②建設業務
土木・建築その他工作物の建設、改造、保存、修理、変更、破壊もしくは解体作業またはこれらの準備の作業などの業務のことをいいます。

③警備業務
下記、4つの業務のことをいいます。

  • 事務所、住宅、興行場、駐車場、遊園地等における盗難等の事項発生を警戒し、防止する業務。
  • 人若しくは車両の雑踏する場所またはこれらの通行の危険がある場所における負傷等の事故発生を警戒し、防止する業務。
  • 運搬中の現金・貴金属・美術品等に係る盗難等の事故発生を警戒し、防止する業務。
  • 人の身体に対する危害の発生を、その身辺において警戒し、防止する業務。

④医療業務
紹介予定派遣以外の病院等における医療関係の業務のことをいいます。(医師・看護師の業務等です)

禁止事項2:二重派遣は禁止されている

派遣先からさらに別の企業へ派遣されそうになったら、気をつけましょう。
二重派遣は法律で禁止されています。

二重派遣の禁止(クリックで開きます)

フルキャスト「人材派遣・請負・紹介の仕組み」より

二重派遣とは、派遣先の企業からまた別の企業へ派遣されることをいいます。
二重派遣は、法律で禁止されています。万が一、これに該当すると思われる場合、すぐに登録支店へ連絡してください。
登録支店の判断により当就業が中止となった場合、賃金は当就業における予定額で補償します。尚、ご連絡を頂いた後においても、これらの状況が改善されない場合は、お手数ですが目安箱まで、ご連絡をお願いいたします。

補足:「請負」はフルキャストに雇用される

「日々紹介」と「派遣」のほかに、「請負」という形態もあります。

請負の就業形態は次のようにまとめることができます。

請負
就業形態 派遣
雇用主 フルキャスト
給与の支払い主 フルキャスト
業務の指揮命令 フルキャスト
労災保険 フルキャスト
雇用保険 基本加入
社会保険 条件次第で加入

フルキャストが会社からお仕事を請け負い、自ら陣頭指揮を執って労働者に指示を出す形態です。

「派遣で従事してはいけない業務」をフルキャストが請け負って従事する形態が多いかと。

例えば、フルキャストでは派遣で従事してはいけない業務の1つである警備を「フルキャストアドバンス」という請負事業として展開しています。

フルキャストアドバンス

請負のポイント:

労働者は派遣会社に雇用される!
指揮命令も派遣会社による!

※この場合の「請負」で仕事を請け負うのはあくまで「派遣企業」であり、労働者ではないので注意してください。
労働者が直接仕事を請け負うのは「業務委託」であり、また別の仕事形態となります。

日雇いバイトは「バイト」、31日以上は「派遣」

以上、フルキャストを例に取って、「日雇いバイトはバイトなのか、派遣なのか」という疑問について見てきました。

まとめると、以下のようになります。

・日雇いバイト(スポット紹介)は「日々紹介」であり、バイトと同じ就業形態である
(理由:労働者派遣法に引っかかるため)

・派遣(31日以上の契約)は「派遣」である

・その他「請負」という就業形態がある

 

少々ややこしいですが、ざっくり見るとこんな感じ。
労働災害に遭った時は、自分の雇用主が労災保険の支払い主となります。

ちなみに、この記事はフルキャストを例に取っているので、各派遣会社の詳細はそれぞれに聞いてみてくださいね。

以上です!

あなたが良い仕事に巡り合えますように!

フルキャストが過去に起こした問題についての記事はこちら

労災についての記事はこちら

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管理人:こーちゃん

管理人:こーちゃん

一戸建て賃貸の縁側でパソコンに向かい、記事執筆をしている「えんがわライター」のこーちゃんです。

最近、兄が副業でwebライター業を開始。

某有名小説募集の推理部門において、最終選考まで残った経験がある兄に対して、しがないライターである弟がライターとしてのコツを伝授するという謎の事態に。

長野県在住、1児の父。構成・記事執筆・ワードプレスのタグ装飾まで手掛けます。

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